大学院修士課程の体験談
26歳男性に大学院の修士課程について体験談をお話頂きました。
進学理由は先の転職を見据えて
私は病院へ働きながら大学院へ進学しました。
民間の病院へ就職しており、勉強会の参加や学会発表を積極的に行っていました。
しかし、勉強会や学会発表は、スキルアップに繋がりましたが、形には残りません。
認定士や専門士の取得を考えましたが、希少性の少ない事をしなければ、淘汰される時代が来ると思い、大学院の進学を決めました。
大学院で取得できる修士は、履歴書から消える事はありません。
また、大学院進学を通して、転職したいと考えました。
私は専門学校卒だったので、大学院卒業という学歴が今後の転職に役に立つと信じていました。
入学試験は小論文と面接
私立の大学院だったので、専門学校卒業後、1年の臨床経験があれば、受験する事が出来ました。
試験内容は小論文と面接です。
小論文は”仕事のやりがい”について約1200文字で記載しなさいという試験でした。
面接は1対3で、試験官は教授3名でした。
志望動機や気になる社会問題は何か、長所と短所について問われました。
面接時間は5分程度だったです。
後から教授へ聞きましたが、大学院側も院生を一定数獲得したいので、余程社会的に問題がない限り、落ちる事はないそうです。
大学院は授業と研究
大学院は、教授の元で研究を行い、研究について学ぶ所です。
入学前に、教授を決める必要があります。
学校のパンフレットに、教授の名前と研究内容が記載されており、願書を出す前に研究したい教授へ連絡を取る必要がありました。
教授と予め面接し、自分のしたい研究テーマと合致していれば願書を提出するという流れです。
私は運動器疾患や脳卒中疾患の臨床研究をしたいと思っていました。
しかし、基礎研究をしている教授と面談し、大学院でしか学べないのは基礎研究だと言われました。
臨床研究をしている理学療法士は多いけれど、基礎研究をしている理学療法士は圧倒的に少なかったので、希少性を考えて基礎研究を行う事にしました。
大学院入学前から仕事終了後や平日の休みに大学へ通い、ピペッティングの練習やマウスの飼育など、基礎研究の基礎を勉強していました。
履修科目は講義半分、研究半分
1年次に必須科目と選択科目を18時30分から毎日2コマずつ受講していました。
講義内容は大学で異なりますが、徒手理学療法のような臨床にも役立つ科目や、英論文の読み方など研究に役立つ科目などがあります。
1年次は講義を受講しながら、空いた時間や土日に研究を進めていました。
毎週1回夕方から3時間程、研究チームの実験カンファレンスがあり、研究の修正や研究テーマに沿った英論文の翻訳などを行いました。
2年次になると研究あるのみです。
最終目標は、研究を論文にすることです。
2年の夏休みまでにはデータを収集し、論文作成に取り掛からなければ、年末までが期限の論文提出には間に合いません。
とは言え、データは予測通りに出ないので、何度も研究計画を修正し、ひたすら実験を繰り返していました。
2年次には大学内の教授へ研究について発表する場が何度もあります。
発表スライドの作成が必要で、スライドの細かい修正が入ります。
また、基礎研究をしている他の教授からの質問はとても厳しく、事前の質問対策が必要でした。
論文作成も大変です。
タイトル、抄録、緒言、方法、結果、考察、引用文献と並びますが、簡単には書けません。
研究グループの教授や講師とやり取りし、数か月修正を繰り返します。
提出期限前には、学校で朝方を迎える事もありました。最終発表と論文提出をクリアし、修士を取得することが出来ました。
大学院進学のメリットは少ないかも
大学院卒業生を優遇している病院や施設は少ないです。
大学院の同期が12名居ましたが、卒業後に待遇が変わった人は居ませんでした。
しかし、どの病院でも研究をしようという風習があると思いますが、指導できる人は少ないです。
学会の発表を聞いていると、とても酷い研究報告は沢山あります。
それは、発表した本人の問題もありますが、共同演者に名前を連ねている人が研究を知らないからです。
大学院卒業生は病院や施設内で研究分野をけん引していくリーダーとして、病院や施設内での立場を確立することができると思います。
また、私の場合は、大学院卒業後、非常勤講師として年2コマの講義を受け持っています。
大学院に進学しなければできない経験だと思います。
ちなみに、非常勤の講師代も、学歴で変わります。
例えば専門、大学卒なら1コマ5千円、修士なら1コマ1万円、博士なら1コマ2万円という学歴に応じた値段設定がどこの養成校にもある様です。
また、大学院を卒業すると、認定理学療法士に必要なポイントを協会から50ポイント取得できます。
進学前は全国学会の発表を一つの目標としていましたが、大学院の研究は全国学会でも採用され、進学後はアジアや世界学会での発表も挑戦できました。
大学院での同期や同じ様な研究をしている人との出会いもあり、人脈も広がります。それが転職につながることもあります。
私の場合は研究を通して先生(医師)と知り合い、引き抜かれる形で先生の働く病院へ転職することができました。
自分の努力を認めてもらえる転職は、とても嬉しいことでした。
大学院への進学を考えている人へ
大学院へ進学する9割以上の人が、働きながら進学しています。
そのため、職場の理解も必要です。
願書には所属長の印鑑も必要になるため、事前に上司と相談する必要があります。
大学院進学は一つのターニングポイントになると思います。
そのため、研究テーマは慎重に決めた方がいいです。
私も現在働いている職場に合ったテーマにするか、全く違うテーマにするか、とても悩みました。
大学院卒業後も、研究員として大学に在籍し、研究に継続して取り組む事も可能です。
認定士や専門士を取得する理学療法士が増えている中で、周りの理学療法士と差異をつける事ができます。
しかし、今まで述べてきましたが、大学院を卒業し、修士を取得した事で病院の待遇が変わることは少ないです。
ただ目的もなく大学院へ進学する事はお勧めしません。それなりに学費もかかります。
時間も浪費します。
途中でリタイアした学生もいます。
進学後のことまで考えた上で進学することをお勧めします。
まとめ
- 大学院の修士は、学歴として一生消えないステータスである。
- 修士を金銭面で優遇している職場は少ないが、研究をけん引するスタッフとして立場を確立できる。
- 研究を通して人脈が広がり、転職することも可能。
もし、職場の協力が得られない場合、大学院進学を配慮してくれる職場を探す必要があります。
転職を考えている方へ
大学院進学を考慮してもらえる転職先を見つけるのは大変です。
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