独立開業における理学療法士の名称使用

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言語聴覚士法では言語聴覚療法において「医師の指示の下」という文言がないことから、開業が出来る可能性があるという記事がありました。

一方、理学療法士及び作業療法士は開業できないという解釈でしたが、名称を独占しているのだから、開業しても名乗れるだろうという解釈をしている方もいます。

そこで、名称についてはっきりさせたいと思います。

独立開業における名称の使用

理学療法士及び作業療法士法をおさらいします。

理学療法士及び作業療法士法

理学療法士及び作業療法士法に記載されている、「医師の指示の下」という文面の解釈をめぐって、今日までさまざまな意見が交わされ、多様な解釈が生じています。

理学療法士、作業療法士の独立形態と名称使用

1.介護保険事業

短時間デイや訪問看護ステーション経営者(管理者ではない)として開業。

短時間デイサービスによる理学療法の提供、訪問看護ステーションにおける理学療法の提供(この場合はみなし看護師となる)は、主治医の指示書が必ず必要となります。そのため、 「医師の指示の下」という大原則から逸脱していないので、違法ではありません。また、「医師の指示の下」行われるので、介護保険の診療報酬も請求可能です。

2.民間の自由業

整体、サロン、エステ、ダイエットジムを、理学療法士として得た知識を活かして開業。

民間療法として開業することは、何の制約も存在しません。しかし、理学療法を提供するかのような広告を出す事は違法になる可能性があります。世間の理学療法(リハビリ)のイメージは、未だにマッサージです。開業権を持たない理学療法士が、整体院を開業し、マッサージを提供することは、違法になります。しかし、グレーゾーンがあります。例えばプロフィールや経歴に理学療法士取得と記載することです。配布する広告やインターネットのサイトプロフィールに、理学療法士を取得した経歴を掲載している経営者は多くいます。ここは今後規制されるかもしれない所ですが、今のところグレーのようです。

*ちなみに、あん摩マッサージや柔道整復師、鍼灸師は医師の指示が不要であるため、開業した場合にも名乗る事ができます。これに、言語聴覚士も含まれると理解しています。 ☞ 言語聴覚士は開業できるって本当!?を参考にしてください!

3.介護予防事業

市役所と連携し、地域の介護予防事業を引き受けて開業。

介護予防事業を行うに当たって、理学療法士を名乗ることに問題はありません。これは平成25年11月27日に厚生労働省より通知がありました。作業療法士も同様だと理解しています。

< 通知文 を抜粋>

理学療法士が、介護予防事業等において、身体に障害のない者に対して、転倒防止の指導等の診療の補助に該当しない範囲の業務を行うことがあるが、このように理学療法以外の業務を行う時であっても、「理学療法士」という名称を使用することは何ら問題がないこと。また、このような診療の補助に該当しない範囲の業務を行う時は、医師の指示は不要であること。

以上から、予防事業においては理学療法士と名乗ることが可能です。

理学療法士が予防事業に参加してくれる安心感が、市役所及び地域の方々にはありますよね。




理学療法士という社会的価値

理学療法士の名称について討論がなされる背景には、理学療法士の社会的認知が高まっている事が理由です。

理学療法士及び作業療法士免許は国家資格です。

国家資格保持者という安心感が、世間にはあります。

また、全国の病院に理学療法士、作業療法士が在籍するようになった事で、退院後も理学療法士及び作業療法士の治療を継続したいと思う患者さんも増えました。

そのため、理学療法士免許をアピールすることで、集客が少なからず増えると経営者は考えています。

理学療法士及び作業療法士が独立開業することは、非難されることではないです。

職域を広めるために、必要な流れだと思います。

但し、協会が公然と独立開業を認めてしまうと、質の低い施術を行う理学療法士、作業療法士を多く輩出してしまいます。

そこが悩ましいですね。。。

理学療法士の名称まとめ

理学療法士の免許を取得した方が、民間療法として独立することに問題はありません。

しかし、理学療法士の名称には十分注意が必要です。自身の経歴には理学療法士と名乗れるというグレーゾーンも存在します。

一方、介護予防事業に関しては、厚生労働省からも理学療法士を名乗って問題ないという通知がありました。

どの事業をどのように行うかで名称の使用が変わるようです。




コメント

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